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NXR,WXRシリーズ
運用管理編
6. SNMP設定
6-1. SNMPエージェント設定
SNMP機能では、システム情報の取得、およびシステム上で状態変化が発生した際にトラップを送信することが可能です。ここではSNMPマネージャでの情報取得とトラップの送信設定について説明します。
【 構成図 】
【 設定データ 】
設定項目 | 設定内容 | ||
---|---|---|---|
LAN側インタフェース | ethernet0のIP アドレス | 192.168.10.1/24 | |
WAN側インタフェース | PPPoEクライアント(ethernet1) | ppp0 | |
ppp0のIPアドレス | 動的IPアドレス | ||
IPマスカレード | 有効 | ||
SPIフィルタ | 有効 | ||
MSS自動調整 | オート | ||
IPリダイレクト | 無効 | ||
ISP接続用ユーザID | test1@example.jp | ||
ISP接続用パスワード | test1pass | ||
スタティックルート | 宛先IP アドレス | 0.0.0.0/0 | |
ゲートウェイ(インタフェース) | ppp0 | ||
SNMP | SNMPマネージャのIPアドレス | 192.168.10.100/32 | |
コミュニティ名 | public | ||
sysContact | admin | ||
sysLocation | Honsya | ||
sysName | Honsya-NXR | ||
トラップ宛先IPアドレス | 192.168.10.100 | ||
トラップコミュニティ名 | public | ||
informリクエスト | 再送間隔 | 10秒 | |
再送回数 | 3回 | ||
送信元IPアドレス | 192.168.10.1 | ||
LED | AUX1 | ppp0アップ時点灯 | |
DNS | サービス | 有効 | |
FastFowarding | 有効 |
【 設定例 】
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
nxr120(config)#interface ethernet 0
nxr120(config-if)#ip address 192.168.10.1/24
nxr120(config-if)#exit
nxr120(config)#ip route 0.0.0.0/0 ppp 0
nxr120(config)#interface ppp 0
nxr120(config-ppp)#ip address negotiated
nxr120(config-ppp)#ip masquerade
nxr120(config-ppp)#ip spi-filter
nxr120(config-ppp)#ip tcp adjust-mss auto
nxr120(config-ppp)#no ip redirects
nxr120(config-ppp)#ppp username test1@example.jp password test1pass
nxr120(config-ppp)#exit
nxr120(config)#interface ethernet 1
nxr120(config-if)#no ip address
nxr120(config-if)#pppoe-client ppp 0
nxr120(config-if)#exit
nxr120(config)#system led aux 1 interface ppp 0
nxr120(config)#dns
nxr120(config-dns)#service enable
nxr120(config-dns)#exit
nxr120(config)#snmp
nxr120(config-snmp)#security 192.168.10.100/32 public
nxr120(config-snmp)#syscontact admin
nxr120(config-snmp)#syslocation Honsya
nxr120(config-snmp)#sysname Honsya-NXR
nxr120(config-snmp)#trap manager 192.168.10.100 public inform interval 10 retry 3
nxr120(config-snmp)#bind address 192.168.10.1
nxr120(config-snmp)#exit
nxr120(config)#fast-forwarding enable
nxr120(config)#exit
nxr120#save config
【 設定例解説 】
1. <LAN側(ethernet0)インタフェース設定>
nxr120(config-if)#ip address 192.168.10.1/24
ethernet0インタフェースのIPアドレスを設定します。
2. <スタティックルート設定>
デフォルトルートを設定します。
3. <WAN側(ppp0)インタフェース設定>
nxr120(config-ppp)#ip address negotiated
ppp0インタフェースのIPアドレスが動的IPアドレスの場合は、negotiatedを設定します。
nxr120(config-ppp)#ip spi-filter
nxr120(config-ppp)#ip tcp adjust-mss auto
nxr120(config-ppp)#no ip redirects
IPマスカレード、ステートフルパケットインスペクションを有効に設定します。また、TCP MSSの調整機能をオート、ICMPリダイレクト機能を無効に設定します。
ISP接続用ユーザIDとパスワードを設定します。
4. <ethernet1インタフェース設定>
nxr120(config-if)#no ip address
nxr120(config-if)#pppoe-client ppp 0
PPPoEクライアントとしてppp0インタフェースを使用できるように設定します。
5. <システムLED設定>
ppp0インタフェースのアップ/ダウンをaux1 LEDで表示するように設定します。
6. <DNS設定>
nxr120(config-dns)#service enable
DNSサービスを有効にします。
7. <SNMP設定>
nxr120(config-snmp)#security 192.168.10.100/32 public
SNMPマネージャのIPアドレスおよびコミュニティ名を設定します。
(☞) SNMPマネージャが設置されているネットワーク範囲(ex. 192.168.10.0/24)を設定することも可能です。
sysContactを設定します。
(☞) sysContactには、一般的に管理者名やその連絡先を設定します。
sysLocationを設定します。
(☞) sysLocationには、一般的に設置場所を設定します。
sysNameを設定します。
(☞) sysNameには、一般的に管理上の機器名称を設定します。初期値では機種名が設定されています。
SNMPトラップの宛先IPアドレスおよびSNMPトラップのコミュニティ名を設定します。また、Informリクエストを送信できるように設定します。これは宛先からの応答がない時に再送する機能です。
(☞) SNMP InformはSNMPv2cで対応しています。なお、Informリクエストを設定しなくてもSNMPトラップを送信することは可能です。
SNMPトラップ送信時の送信元IPアドレスを設定します。
(☞) 指定したアドレスに対応したインタフェースがリンクダウンの状態の場合でも、当該アドレスを送信元IPアドレスとして使用することができます。
8. <ファストフォワーディングの有効化>
ファストフォワーディングを有効にします。ファストフォワーディングを設定することによりパケット転送の高速化を行うことができます。
(☞) ファストフォワーディングの詳細および利用時の制約については、NXR,WXRシリーズのユーザーズガイド(CLI版)に記載されているファストフォワーディングの解説をご参照ください。
【 端末の設定例 】
端末 | SNMP マネージャ | |
IP アドレス | 192.168.10.200 | 192.168.10.100 |
サブネットマスク | 255.255.255.0 | |
デフォルトゲートウェイ | 192.168.10.1 | - |
DNS サーバ | - |